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女将のひとりごと

今月のひとりごと -女将が日々を綴る-

女将 写真

春はやて
清張出会う
木津温泉
(京丹後市 木津温泉 えびすやさんにて)

三寒四温も穏やかでは無くて、最近は真冬のように底冷えが3日続かはって、道歩いたはる海外のお客様が半袖のTシャツを着たはる日が4日。分り易い表現どすやろ?

そんな中、今月はちょっと遠い京都のご案内どす。
京都駅から電車でほぼ4時間くらいかかります。そやけど正真正銘の京都どすえ。
京都府京丹後市網野町にある<夕陽が浦 木津温泉>どす。京丹後市は久美浜町・網野町・峰山町・大宮町・弥栄町・丹後町の6つの町からなる京都府北部にある市どす。最近は京都府は【海の京都】【お茶の京都】【森の京都】と言われていますけど、三つの中の【海の京都】に当たります。うちらの(私たちの)小さいときはよう(何回も)この網野町まで海水浴に行きました。ほんまに海が綺麗で透き通るような海の色を覚えてます。夏は海水浴、冬は蟹で有名どす。
ここ迄来るとなぁんて京都は広いんやろ~と思てしまいます。うちらの京の真ん中は、自分のうちの(家の)側面が見えないのが当たり前。お隣さんとひっついて立っているのが京の町どす。そやけど木津温泉に来てみて
のんびりとした空気感がたまらなく開放的で、家もポツンポツンと建っていて、ほんまに心身ともに癒される感じがします。

今回は旅館の勉強会で<ゑびすや>さんに寄せてもらいました。そこで福知山公立大学の先生に京丹後市の観光資源やその取り組みなどを学び、その後は女将さんに館内案内をしてもらいました。2月23日から全国で公開される<湯道>と言う映画の撮影ロケをここでしゃはったので、その場所も見せてもらいました。100名近い撮影のスタッフさんが来られた事とか、廊下には当日のお写真が飾られていますので必見どす。ゑびすやさんは京都最古の温泉、しかも源泉かけ流しはここだけどす!弱アルカリ性の美肌の湯、そういえば女将さんはとても綺麗な方でお肌もつやつや!今回うちらは日帰りやさかい今度ゆっくり<美肌の湯>に入らせてもろて、シワシワを伸ばしたい気持ちでいっぱいどす。

えびすやさんの中の大正館は創業当初のまま保存したはる所があって大正ロマンの雰囲気いっぱいの長い廊下(桜がお庭にある素敵な回廊)のその先に階段があってそろり上がらせてもらうと、急に目の前が開けます。
広大な土地には橋があったり山がはるか向こうに・・・この場所は松本清張さんが2か月ほど執筆の為に逗留したはって長編推理小説「Dの複合」を完成しゃはりました。この小説の前が「砂の器」だそうです。執筆の場所もそのまま残したはります。

そんな見所いっぱいのえびすやさんは何よりもお料理が最高!どした。海の京都はほんまどすなぁ。お刺身の鮮度は抜群どす。始めて頂く「鬼海老」や「ガシラ(カサゴ)」のお刺身はもう絶品どす。懐石料理やさかい料理長の工夫されたお料理も最高!松葉蟹も出て至福の時間。〆は蟹雑炊。デザートは意外なロールケーキ。これもまた甘過ぎず別腹に入らはりました。春に日本海側を西から東へと吹く南寄りの風を春疾風(はるはやて)と言いますけど、この日もそんな風に吹かれながら久しぶりに開放感溢れる癒しの一日となりました。
そうそう、お車の人は是非とも帰りは<味夢の里>(あじむのさと)によっておくれやす。この道の駅は品ぞろえが抜群。美味しいお稲荷さん(稲荷寿司)がお勧めどす。冷凍保存も出来てうちは何個でも食べられますえ。
ええ?食べもんの話ばっかりやて?すんまへん。たまに出かけたら食べる事ばっかりで自分でも嫌になりますぅ。
かんにんどっせ(ごめんなさい)

弥生 女将

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