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女将のひとりごと

今月のひとりごと -女将が日々を綴る-

女将 写真

若葉ゆれ
蓮華王院
会いにゆく
(三十三間堂)

京は町全体が緑・・・と、言っても過言やない程、新緑の美しい季節どす。
今年の桜はどこもほんまに綺麗やったし、花びら舞った後は薄緑の桜の新芽、それと青紅葉が
競演したはるみたいに青々とした木々が、うちらの(私たちの)目を楽しませてくれたはります。
春から新緑への移ろいはどこかに行きとうなる誘いの風が吹かはります。
朝はちょっと冷たくよそよそしい風が吹いてても、その後に足元からふんわりする様な風が吹くのが
予感出来て、ほんで歩いてたら初夏を思わせる暑さにならはります。はらり薄手の羽織りもんを脱いで、さぁ今月は好みのお顔したはる仏さんを探しに行きまひょか。
うちとこからやったら、曲がって曲がって鴨川越えて京阪電車の祇園四条駅へ。すぐに七条駅に着いてしまいますえ。目指すは蓮華王院さん。三十三間堂さんの事どす。圧巻の仏軍団にたまに会いとうなります。
とにかく千体もやはるさかい、選り取り見取り。好みの仏さまは必ずやはります。
そやけど前に選んだ仏さまを覚えていることはあらしまへんし、単純なうちは千体の仏軍団様にお目にかかるだけで幸せどす。凄いなぁ!と唸ったはるお人さんも多く、うちは心の中で「これが京都の凄いとこどすえ!」と
自分の持ち物の様に自慢しとうなります。
この時期はお庭にカキツバタも咲いて五月やなぁとつくづく・・。
時間がある時は向かいの国立博物館に行くのもおすすめ。
天台宗と最澄のお宝展はなかなか見応えありました。愛媛・等妙寺さんが持ったはる60年に一回しかお会いできひん秘仏本尊「菩薩遊戯坐像(伝如意輪観音)」も見させてもらいました。観音さんとは思えへん凛々しいお顔立ちに見惚れてしまいました。全国から天台宗・最澄ゆかりのお宝や国宝、重要文化財の数々、壮大なスケールの展示どす。今回初めてX線で胎内仏が見つかった
仏様も展示されていて、そっとしといて欲しかったのかも?と思ったりもします。
この辺りは見応えのあるお寺さんも多くて智積院さん、養源院さんなど一日では回り切れません。
博物館で3時間も居てたらお腹も空いて来て足も痛とうなりますなぁ。売店の虎リンを冷やかして、そやそや
大好きな前田珈琲さんに行こうっと。新しい洒落たカフェになってて、勿論うちはふわふわ卵サンドと
コーヒーどす。カフェの周りはガラス張りやし博物館のお庭でコーヒーを楽しんでる錯覚に陥りますえ。
やっぱり京は最高!

弥生 女将

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