吾亦紅
花の天井
目で追うて
まだまだ残暑厳しい秋の初めどすけど、台風で振り回される9月となりました。
アジアのすべてを散々苛めて、被害ももたらす今期の台風はやはり温暖化で
海水の温度が上がっている事も原因やそうどす。便利なもんも増えて、うちらもそれを享受してますけど、
まだまだ取り組まねばあかん事いっぱいありますなぁ。
今月は活け花の専慶流の勉強会に当館をご利用賜りました。
うちは若い頃からずっとお家元に習うていて、嫁いでからはご無沙汰どしたけど、こうして
出来の悪いうちを忘れんと来て下さり嬉しいかぎりどす。
久し振りにお会い致しましたお家元もお元気で大きな花材を手にパワフル!
若かりし頃、活け込みが終わって、お家元にやっとOKを頂いた作品をスケッチしていたら
「君は絵がうまいね」と褒めて下さった事が思い出され暫し郷愁・・・
「先生、嫁いでからも何かにつけ客室のデザインやお庭やいろいろ絵を描いてますよ・・・ふふふ」と一人心の中でつぶやきました。
今回は、当館の舞台に映える大作で秋の花材の数々・・・栗・すすき・女郎花・鶏頭・吾亦紅等々・・
完成した作品はそのまま当館に置いて下さり、ご覧になられたお客様も秋を感じられ随分喜んで頂きました。
京都はなんて贅沢な町どすやろ。お料理もお着物も、設えもそして伝統文化すべて季節を愛でるもの。
うちは大好きな吾亦紅を活けて下さりほんまに嬉しおした。
お花って、やっぱり心なごむ素材。今月から12月まで特別拝観したはる平岡八幡さんは有名な
花の天井を見せてくりゃはります。本殿内陣の描かれたお花は44種。西本願寺さんの東狭屋の間にも見事な花天井がありますけど、ついつい好きな吾亦紅を探してしまいます。
地味なお花どすけど、秋には欠かせない存在。吾を吾をと自分を主張せず、けれどなくてはならない存在。吾もこうありたい・・・から吾亦紅と名付けられたとか・・・う~ん、ますます好きになりますぅ~
八幡さんの近くには、なかなかお薦めの美味しいとこ、あらへんさかいちょっと足延ばして
金閣寺さんの近く、「京野菜」もふんだんに使わはる<いただき>さんへ久しぶりに行こうっと。
そやそや、ここはやっぱりハンバーグランチどすなあ。なんや歳重ねてもこんなん好きどす。
若いお客さんの中で浮いてるって?ほっといておくれやす。