山吹の
揺れる花弁に
ひとり見ゆ
閉ざされた町並みに寒風は感じられず、ぽかぽかと暖かな日差しと共に
香るような風が吹き始めました。
どこもお店は閉めたはって、改めてこのお店こんな門扉やったんかしら?と
感じてしまうほど静かすぎる町中になってしまいました。
当館も表の冠木門の大戸は閉めたまま、ガラガラとうちが開けて入ると、
小さな坪庭があるのどすけど山吹が満開になってこうべを垂れたはります。
きつい黄色の花弁は暖かな風に揺れ、薄い緑の新芽の葉も美しく添うように
一緒に揺れたはります。
誰をお迎えする事もなく、まるでおじぎをしたはるような撓み方に
ふぅっとため息と共に見入ってしまいます。
桜の後の、いろいろな春のお花も忘れんとちゃんと蕾も付けて、
花も開いて「えらいなぁ」とついひとり言も出てしまいます。
大雨や台風や大雪や日照りやいろいろあってもけなげに愚痴ることなく
耐えて咲いたはる花々に、毎日ついつい愚痴っぽくなってるうちは反省しきり・・・。
先が見えない‥ではなくて先は見えるさかい、頑張ろうと気を取り直して、
お客様がきゃはる時にご満足頂けるよう隅々まで綺麗にして・・・。
そやけどひとりぼんやりお庭 見てたら、ちょっと甘いもんでも・・・。
そやわ、白味噌チーズケーキあったわ!日本茶、コーヒー、お紅茶、なんにでも会うし。
美味しおすぅ~