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女将のひとりごと

今月のひとりごと -女将が日々を綴る-

女将 写真

寒の戻り
毘沙門さんに
導かれ
(華光寺 けこうじ )

あゝさぶ~(あゝ寒いわあ!)三月弥生なのに冬の寒さが戻ってきゃはって、ついついご近所さんとのご挨拶も「寒おすなぁ」から「あゝさぶ~」になってしまいます。今月はその寒さの中、またまた<京の冬の旅>に参加どす。○○限定に弱いうちは(私は)そのまっすぐな感情のまま単純に「非公開」「初公開」
「○○年ぶり」と言うキャッチにめちゃ弱い人間どす。肩書にそんなん添えられてたら、何かソワソワ。
行かなあかん様な、急き立てられる気持ちに囚われて、しかも期限ありの場合は余計そうなってしまいます。それで先月の続きで秀吉さん所縁のお寺さん、華光寺(けこうじ)さんへ。

日蓮宗のお寺どすけど先月の<神仏習合>のお話覚えたはりますやろか。神さんと仏さんが同じ敷地にやはる豊国神社さんと方広寺と言うお寺。2月はそこへ寄せて頂きました。今回は同じ敷地どころか、同じお堂の中に仲良くやはります。
ご本尊様は向かって左側、十界曼荼羅(じっかいまんだら)どす。聞きなれへんWordどすけど鎌倉時代に日蓮宗を開かはった日蓮聖人さんが、仏さまの悟りの世界を文字で表したもんどす。掛け軸みたいなイメージどすけど華光寺さんはそんな大きなお軸は無くて、十界曼荼羅を祀って<一塔両尊四士>と呼ばれる形で日蓮聖人像・釈迦如来像・多宝如来像・四菩薩像を安置したはりました。お寺自体は1583年天正11年12月7日の創建どす。安土桃山時代どす。
天正10年が本能寺の変やし、その翌年となれば「賤ヶ岳の戦い」が勃発して秀吉さんが天下人としての地位を固め始めはった時期どすなぁ。ここら辺の時代は秀吉さんがますます勢いをつけて行かはる時代。まだまだ若いし。

本堂手前には立派な鳥居と狛犬がやはって、本堂に入ると右側に威圧感満載の毘沙門天さんがやはります。京の冬旅ならではの説明が聞けますし、理解力が年々衰えてるうちもこの分かり易い説明が大好きどす。なるほど神仏習合の様式を今に残したはるお寺さんやなぁと、納得してたら「どうぞ秀吉公が寄進された毘沙門さんをもっと真近に見てください」のお勧めで初公開の毘沙門天さんと対峙しましたえ。近くで拝見させてもろたら大きくてちょっと怖い感じ。甲冑を纏ったはるし三叉戟(さんさげきと読んで、先が三つに分かれた槍のようなもの)を持って手を振り上げたはるし目もむいたはります。そうそう、今回の冬旅のポスターにも登場したはります。と、言うことは今回のメインの神さんやろか。そう言えば上杉謙信さんも毘沙門信仰どしたなあ。勝負の神様として毎日拝んだはった大河ドラマを思い出しました。お会い出来てよろしおしたわぁ。なんかものすごパワーもらえました。ほんまに単純なうち・・・。

この毘沙門さんの前に赤の垂れ幕があって、ガイドさん曰く「ここに記されているムカデの絵は勝ち虫のムカデです」との事。ムカデは前にしか進めへんらしく、後ろ向きになることは無いそうどす。それで勝負の勝ち虫なんやて。なるほど、刺されたら怖い怖いムカデも戦さのこの時代では、好まれたはったんやなぁと、ええ時代もあって良ろしおしたなぁムカデさん!

かつて秀吉さんが華光寺さんにお手植えしゃはった松は、晴天でも枝からぽたぽたと雫を落としたはってその様子が時雨のように見えたことから「時雨松」と呼ばれたはったんやけど今は枯れてしもて「出水の七不思議」の一つに数えられはったそうどす。その「時雨松」の古株が書院の床の間に飾ってあって物凄く大きな切り株でびっくりしました。こっそり触ってきました。(笑)

ここら辺は千本通りから出水通りを西に入ったあたりで、お寺さんが集まったはる地域どす。ほかにも福勝寺さん、光清寺さん、観音寺さんやら結構見どころいっぱいどす。そやけど非公開のお寺も多いとこで山門を閉じたはるお寺さんもあります。そやけど今日は毘沙門さんのえらいパワーもろたさかい、北野の商店街抜けて天神さんまで歩きまひょ。

いつもの事ながらキョロキョロして歩いてたら知らんうちに天神さんへ。寒いし梅も震えたはるかも。
うちも足も冷えてきたさかい、そろそろほっこりしまひょ。梅を横目に東鳥居前の<きぬカフェ>さんへ。お着物を召した綺麗な女将さん?がお一人で切り盛りしたはって、自家焙煎したはるカフェ。
うちも着物やし座りにくいと思わはったんか、「カウンターしか空いてへんのですけど、よろしおすか?」と。着物でもお転婆なうちは「はい!」と返事したものの背の高いカウンターチェアーに見苦しく登りつき苦笑もんどす。注文した<きぬカフェブレンド>は優しいお味。懐かしい昭和感漂う日清のエースコインが3個コーヒーに添えて供されます。焼き菓子か何かありますか?と口卑しいうち曰く。ドーナツありますとの事でなぁんとなく懐かしい感じのドーナツどしたけど、これも美味しおす。一人のお客様が殆どのこじんまりした可愛いお店。ご近所さんのお宅に寄せてもろた様な温かみのあるカフェどした。次回はモタモタせんと、颯爽とお洋服でお洒落にサッとカウンターチェアーに座りますえ~ふふふ

京の冬の旅
60回記念 非公開文化財特別公開
~秘められた京の美をたずねて~
大河ドラマ主人公・豊臣秀長&秀吉ゆかりの地
2026年1月9日~3月18日

弥生 女将

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