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女将のひとりごと

今月のひとりごと -女将が日々を綴る-

女将 写真

清め給もう
茅の輪くぐりて
貴船川

降り出したら止まらへん最近の雨に昔の梅雨の風情・・・しとしと降り続いて、京の狭い路地の
石畳を濡らし軒先に揺れるてるてる坊主も恨めしそうにぶら下がり、けど露を湛えた紫陽花のあまりの美しさに、思わず佇んでしまう・・・なぁんて
ストーリーは勝手に進んでしまいますが、ゲリラ豪雨なんて無粋な名前が付くくらい、際限なくうちらを苛めはります。

京は盆地やさかい、梅雨になると湿気も多く蒸し暑くクーラーの無い時代は大変やったと思います。
この梅雨から祇園祭の頃、梅雨明けして、その後酷暑になりほんまに暑い暑い
<京の夏>は厳しおす。

この梅雨の季に半年間の穢れを人形(ひとがた)に移して、水の霊力を借りて清める神事があちこちの神社であるさかい是非とも行っておくれやす。
うちのお薦めは貴船神社どす。罪穢れを貴船川に流して、大きな茅の輪をくぐって無病息災を願う・・・
くぐったとたん、清々しい気持ちになるのは何でですやろ?
空気が新鮮に感じるのはうちだけどすやろか?ま、単純なうちは大体何でも感動するタイプどすけど、毎年茅の輪をくぐる度、清々しく感じます。

その後、うちは大極殿さんと俵屋吉富さんの水無月を頂くの忘れまへんえ。
え~6月30日に水無月食べるの京都だけどすかぁ?三角の形した<ういろう>の上に粒餡のっていて、
そんなに甘くなく、しっとりしたお味。
三角は氷を表し、粒餡は邪気を払う意味があります。
大極殿さんのは少し柔らかめ、吉富さんは粒餡ぎっしり・・・ブラックコーヒーのホットと
ぴったり合います。今年も夏負けせんように~と、願いながらようけ頂いてますぅ・・・

弥生 女将

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