感涙の
祇園夜桜
かがり火に
(円山公園 枝垂れ桜にて)
今年の3月は気候の変動が激しくて、急にぽかぽか陽気やったりめちゃくちゃ寒むかったりと、梅も迷ったはった感じどした。4月は結構寒うて、桜も心配しましたけど、ほんまに健気やわぁ。六角堂さんの桜がちらほら咲きだしたら、日中は春特有の日差し。あっと言う間に満開どす。うっとこの(私の所の)お客様にお教えさせてもろて皆様に喜んでもらいました。六角堂さんの枝垂れは柔らかな薄ピンク。コロンとした枝垂れは、濃いピンクでそれも可愛くて下にたくさん並んだはるお地蔵さんも、笑たはる様に見えますえ。
そやけど、結構寒い日が続いたさかいお花も長持ちしゃはって嬉しおした。
ほんで、こないだ今年は格別綺麗!!と言う噂の円山公園に桜を半信半疑で寄せて貰いました。
少し高台になったはるので、「山」と言う漢字は付いたはりますけど、緩やかな坂道くらいどすやろか。うちは着物どしたけど問題おへん。(問題ありません)そやけど何年振りやろ・・・八坂さん(八坂神社)にはよう寄せてもろても隣接の円山には10年くらい間空いてるのかなぁ・・・と。しかも道沿いには見事な桜が満開でお迎えしてくれたはります。しばし上がったところを右に曲がったら、突然に「桜だけの山!!」と言っても過言やない景色が目の前に現れます。「ええ~‼ 何どすこの桜‼桜!!桜!!」と思わず声を出してしまいました。圧巻も圧巻。ひたすら咲いたはります。なんか見にきゃはったお人さんを絶対がっがりさせたらあかん、一丸となって咲き乱れて満足してもらわなあかん、と桜の精が叱咤激励しゃはったような咲きっぷりどす。たくさんのお人さんなんやけど、それが全く気にならない程のスケールの大きさ。皆様、それぞれに感動のお声が聞こえてきます。なんかじっと見ていたら涙が出そうな程の美しさどす。
円山公園全体としては800本ほどの桜があるのどすけど、この「祇園枝垂桜」は歴史も古おす。明治19年(1886年)に京都で初めての公園を開園しゃはって、桜を植えはったんどす。そやけど一度枯れたそうどす。今見ている桜は2代目。この2代目の圧巻の枝垂桜は桜守の<15代目佐野藤右衛門>さんが昭和3年(1928年)に息子の誕生記念にと初代の種子から育てはった苗木を畑で大きくしゃはりました。その苗木を昭和24年(1949年)に円山公園に植樹しゃはったんどす。そやし(そうだから)今見ている桜は16代目の佐野藤右衛門さんと同じ歳の96歳の桜なんどす。まだまだお元気な16代目さんやし桜と共に100歳ももっともっと越えておくれやす!
この桜はソメイヨシノと違ごて一重白彼岸枝垂桜(ひとえしろひがんしだれざくら)やそうどす。そういうと全体的には白い花びらどすなぁ。八重桜と違ごて一重の軽やかな花びら、そやけど1本の木の枝にはびっしりと花が付いていてそれが大木となったはるさかい、圧巻なんどす。夜桜は公園自体見るより桜のみにして、お昼間は小川治兵衛さん作庭の池泉回遊式の日本庭園をゆっくり散策もお勧めどす。
あゝほんまに京の桜は綺麗過ぎどす。1日に3か所はお花見出来ますさかい、満喫しておくれやす。
桜で満腹になりそうどすけど、ちょこっとブレイクタイム。今回は円山公園から知恩院さんの方へ行きます。
知恩院さんも見応えありますえ。知恩院前の和順会館の<カフェかりん>さんがよろしおす。うちはワッフルとホットコーヒでゆるり次の桜巡りを画策!木屋町は高瀬川に散る桜吹雪を見に行くとして・・・東寺さんも行かなあかんし・・・。そやけど、その前にさっさと山積みの仕事も済まさなあかんし。どうなることやら・・・ふふふ